仕事を知ろう! どんな仕事があるの?

あなたの知らない世界がたくさんある!

 家族がたずさわっている仕事や、アルバイト先の店長、病院の看護師など、今まで身近にあった仕事はイメージがしやすいと思います。でもそのほかにも、より見やすく鮮やかなスマホ画面を作る部品工場や、毎日信号がきちんと動くように整備をする仕事など、今まであまり接点のなかった仕事もたくさんあるのです。
 ここでは、世の中にある様々な仕事のうち、代表的な5つの職種・業種をご紹介します。それぞれの業界・業種によって、違った魅力・やりがいがあり、職場や働き方も様々です。また、仕事によっては就業するために資格が必要なケースも。自分の働く目的や希望の働き方を叶えるためには、どんな仕事があってどんな準備をする必要があるのか。それぞれを詳しく知ることで、身近に感じていた仕事の新しい面に出会えたり、今までになかった選択肢が生まれたりと、あなたの未来の可能性が広がります。

【卸売・小売・飲食】『モノを売る』お仕事です。

日用品・雑貨・医療品などの商品、お弁当・パンなどの食料品も『モノ』にあたります。取り扱う商品についての知識やお客様のニーズを汲み取る力が必要となります。
さらに、小売・飲食業では特にお客様へのサービスも重要となることが多いです。

ここが魅力!

◎お客様との距離が近くコミュニケーション力を活かせる
◎専門知識がなくても活躍できる場が多い
◎店長職など、リーダーシップを発揮する場が多い

たとえば…

飲食店(レストラン、料亭、ラーメン店、カフェ等)小売店(コンビニ、自動車・バイク販売店、薬局・ドラッグストア、ガソリンスタンド等)卸売店

【医療・福祉】『医療・福祉に関するサービスを提供する』お仕事です。

医師や看護師など、必要資格がある職種が多いですが、介護スタッフのように無資格でスタートして、働きながら資格取得を目指せる仕事もあります。
高齢化社会でニーズもますます高まるので、人材を必要とする場が多く、労働環境の整備・改善にも注力されています。

ここが魅力!

◎今後ニーズも伸びていく成長業界
◎人との深い関わりを通して貢献できる
◎働きながら資格取得を目指せる

たとえば…

介護施設、福祉施設、訪問介護、病院、歯科医院

【製造・開発】『モノをつくる』お仕事です。

主に工場内での作業に関わる仕事が多いです。精密機器や金属加工などだけではなく、食品を扱う工場もあります。私たちのような一般消費者との接点は少ない仕事です。
黙々と作業に取り組める工場や、チームで協力して取り組む工場など、スタイルは様々。
事前にしっかり調べておくことが重要です。

ここが魅力!

◎世界でもトップレベルの日本の製造技術の
 最先端に触れられる
◎チームで作業することで生まれる仲間意識・団結力
◎習得した知識・技術が活かせる

たとえば…

金属製品、精密機器 、建築資材、電子機器、食品、梱包材、パッケージ、プラスチック・ゴム、医薬品、などの製造工場および開発会社

【土木・建設・運輸】『社会インフラに関わる』お仕事です。

ビル・住居などの建築や、道路・上下水道などの土木施設の建設・整備、人やモノを運ぶ運輸など、人々の生活の根幹を支える仕事が多い業界です。
体力勝負なイメージですが、事務職や技術職などの仕事もあります。

ここが魅力!

◎体を動かして働ける場が多い
◎多くの人の暮らしを支える仕事ができる
◎すべてのビジネスの基盤となる物流・
 輸送インフラにたずさわれる

たとえば…

警備会社、電気設備会社、自動車整備会社、住宅工事・建設会社、運送物流会社

“働く”ってなんだろう?

自分にとっての働く目的・意味って?

 生きていくためには、現実問題として「お金」が必要です。つまり、「収入を得るため」に働く、というのはごく自然で当たり前のこと。しかし、それは本当に働く目的なんでしょうか?
 毎日している『食べる』こと。本来はおなかを満たすためですが、それだけではなく、好きなものを食べたい・おいしい料理を覚えたい・友達と一緒の時間を楽しみたいなど、他にもたくさんの目的がありますよね。実は、働くことも同じです。「社会に貢献したい」「自分を成長させたい」「家族を養いたい」・・・働く目的は人によって様々です。これから、みなさんは生涯にわたって多くの時間を働いて過ごすことになります。だからこそ、自分にとっての働く目的・意味が何なのかを少し立ち止まって考えてみてください。すぐには答えが出なくても、少しずつ見えてくると思います。

自分に合った会社の選び方は?

どうやって仕事を決めたらいいの?

 そもそも自分に合った会社って?合うかどうかはどうやって決めるの?ひとことに「自分に合う」といっても難しいのです。
 では、どんな会社で働きたい?と聞かれたらどうでしょう。「お給料はたくさん」「休日もしっかり」「先輩がいい人」「自分の得意な仕事」「家が近くて通勤も楽」・・・幸せに働けそうな条件をイメージしてみてください。
 いくつか浮かんだら、次は実際にどんな会社があってその条件は叶いそうかを調べてみましょう。本誌や企業ホームページなどで情報収集するだけでなく、進路指導の先生や家族、先輩や友人など、周りの人のアドバイスに耳を傾けることも新たな気づきに繋がります。まずは自分の希望や理想を知って、様々な方法で会社の情報を収集し、悔いの残らない会社選びをしてください。

就職内定・入社のスケジュール

就職までの全体の流れを、しっかり把握しておこう!

check1:会社選びのPOINT

まず、どんな会社があるのかを知るのが第一歩。
本誌や学校の資料・WEBなどで事業紹介や社長(代表者)のメッセージなども見ながら、まずは全体像をつかみましょう。

こ会社の現状こが魅力!

□会社の規模は?
□どんな業界にあたる会社?

会社のビジョン・想い

□代表者はどんなことを語っている?
□会社が大事にしているモットーは?

会社の仲間・社風

□実際に働いている先輩はどんな人?
 (社員の年齢構成や男女比など)
□代表者や先輩社員など、働いている人の表情は?

会社の未来

□会社の強みってどんなところ?
□今後はどんな事業を展開しそう?

check2:仕事内容を知ろう

その会社がどんな業務内容で
どんな仕事をどうやって行っているのかを調べましょう。

仕事内容

□具体的にどんな仕事をする?
□どんな場所で仕事をする?

働くイメージ

□その仕事に就くために、知識・技術・資格などは必要?
 →資格が必要な場合、すぐには無理でも
  同じ会社で違う仕事をしながら、将来的に
  資格が取得できる場合も。
□どんな性格・タイプの人が活躍している?

将来に向けて

□自分の成長につながるスキルやノウハウが身につきそう?
□希望の部署がある場合、すぐに配属をしてもらえる?
 すぐには難しくても、そのための道はある?
□5年後・10年後など、将来はどんな仕事を担当する?

check3:労働環境を知ろう

実際にどんな環境で働くかはとっても重要。
求人票などを参考に、労働条件もよく確認しておきましょう。

□雇用形態は?(正社員・正社員以外・派遣 など…)
 →今後の働き方やライフスタイルに関わる
  とても大切なポイント。
  先生やご家族と相談しながらきちんと考えましょう。
□勤務時間は?(日勤・夜勤・シフト制 など…)
□給与は?
 →初任給だけでなく、賞与・昇給についてもチェックを。
□休日は?
 →表記が難しくて分からないところは先生に
  聞きましょう。
□福利厚生はしっかりしてる?
 →資格支援・子育て支援(産休・育休)・社員寮など、
  給与以外の働くメリットも重要です。

check4:応募する企業を選ぼう

魅力的な企業がいっぱいあっても、最終的に入社できるのは1社。
今一度自分の希望を思い出して整理したり、将来自分がどう生きたいかなども考えながら会社を絞りましょう。

□自分が希望する条件に優先順位をつけてみる。
□気になった会社をリストアップして、
 項目ごと(社風・仕事内容・労働条件など)に
 比較をする。
□その会社のどこが魅力に感じたのかを書き出してみる。
□職場の雰囲気や社風に好感を持てるか考えてみる。
□その会社に入社した将来の自分を想像してみる。
□仕事以外のライフプラン
 (結婚・子ども・住む場所・趣味 など…)を考えてみる。
□周りの人の意見を聞く(進路指導の先生や家族など)。